

食の時間に、ひとつの芸術が寄り添います。
有馬温泉・高山荘 華野のレストラン「四季亭」にて、彫刻家、掛井五郎氏による版画作品を展示しています。食事とともに、空間に流れる静謐な時間をご体感ください。
紙の上の造形
掛井 五郎(かけい ごろう)氏は、戦後日本を代表する現代彫刻家のひとり。その立体表現と同様に、版画作品にも強い構成力と内面へのまなざしが宿ります。
彫るように描く、線と余白の緊張感。形と空間の対話。版画でありながら彫刻的な重みを感じさせる作品は、見る人の感性に静かに問いかけてきます。
空間を導く一枚
この作品を華野に届けたのは、館主の花の先生である川瀬 敏郎氏。
実際にレストラン「四季亭」を訪れた川瀬氏は、「この空間には、掛井作品がふさわしい」と語り、選定。美意識を通わせる師弟だからこそ成立する、静けさと気品に満ちた設えとなりました。
作品が放つ存在感
掛井作品は、レストランの空間に凛とした静けさと柔らかな緊張感を与えてくれます。
「空間が引き締まりながら、やさしい空気が生まれる」と語るのは館主。
この展示を知った掛井五郎氏のご子息が、自ら華野を訪れ作品をご覧になったことも、大切な思い出となっています。
食とアートが響き合う、豊かな時間を
ただ料理を味わうだけではない、空間全体で季節を感じる“設え”としてのアート。
館主の選定により、四季亭には花器や版画など、さまざまな芸術が配されています。
その中で掛井作品は、「本質を射抜くまなざし」を持って、食事と調和しながら記憶に残るひとときを演出しています。
高山荘 華野では、客室やラウンジにもアートを数多く展示しています。
館主が愛する「花」と「プリミティブアート」、そして「抽象絵画」が共鳴し、ここでしか味わえない滞在体験を生み出します。